医療用語健康辞典cancer-glossary

溶連菌とは

溶連菌は昔の猩紅熱(しょうこうねつ)のことです。
猩紅熱と言えば、若草物語を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?昔は死に至る病気だった猩紅熱もペニシリンの発見によって、そうではなくなりました。
現在でも、小児科では一年中を通して溶連菌の患者が訪れます。

診療内容としては、まず、溶連菌の検査を行います。確定されれば、抗生剤が処方されます。通常、10日間服用するのが一般的です。
処方される抗生剤のファーストチョイスとしては、やはり、ペニシリン系のお薬が多いでしょうか。
ペニシリン系の抗生剤はペニシリン臭と言われる独特の臭いがあり、また、甘く味がついていると言っても、もともとのお薬は苦みがあり、子供にとっては飲みにくいかもしれません。
その後、お薬を飲み始めてから、14日後と28日後に尿検査を行います。これは、溶連菌感染によって腎炎がおきていないかを調べるためです。
溶連菌に気がつかず、腎炎を起こしてしまい、その後、塩分調整の食事をしなければならなくなったお子さんの話を耳にしたことがあります。

不治の病でなくなり、身近な病気となった溶連菌。簡単に治る病気だと軽く考え、病院を受診されない親御さんもいらっしゃいますが、それでも、重篤な合併症を起こす可能性のある病気なのだと認識し、医師の診断を受けることはとても大切なことなのだと思います。